大阪城天守閣に入館すると3階に「図録販売所」があります。ここでは最新の特別展から過去に行われたテーマ展の図録までも販売してます。
残念ながら3階は撮影が禁止なので、私がこれまで購入してきた図録を中心にご紹介します。
以下の5冊は今でも購入できます。大阪城のことが載っている史料はそうはないので、もし天守閣に行かれる方は、購入してみて下さい。
特別展「真田幸村の生涯を彩った人たち」
2016年の大河ドラマ「真田丸」に因んだ特別展「真田幸村の生涯を彩った人たち」の図録。
その時代に出てきた人物の資料や武具などを中心にまとめられています。
目次を見ると真田幸村、信之、昌幸、武田勝頼、上杉景勝、豊臣秀吉、石田三成、大谷吉継、豊臣秀頼、淀殿、片桐且元、小田有楽斎、大野治房、木村重成、後藤又兵衛など、大河ドラマ「真田丸」に登場する人物たちを中心に取り上げてまとめています。
武具(具足)や錦絵、屏風、自画像、書状など、特別展で集められた史料ばかりです。
特別展「幕末の大坂城-将軍家茂・慶喜の居た城-」
1998年の大河ドラマ「徳川慶喜」に因んだ特別展「幕末の大坂城~将軍家茂・慶喜の居た城~」という図録。
徳川家茂や慶喜が所蔵していたものを中心に、絵巻や絵図、自画像、当時の海外新聞などが特別展として集められました。
戦国時代は絵が中心ですが、江戸時代末期の幕末ということもあり、白黒写真があるのが面白いですね。
今では存在しない大坂城の櫓が写されています。また、幕末には中央に大坂城は無く、天守台しかなかったことも絵からわかり興味深い図録です。
特別展「大阪城の近代史」
2008年の特別展「大阪城の近代史」の図録。上で紹介したのは幕末ですが、丁度入れ替わりとなる明治時代からの大坂城の歴史がわかる図録です。
明治・大正時代ということもあり、大阪城内に砲兵工廠や兵学寮青年学舎の写真もあり、当時と現在とが比較できます。
明治・大正時代の大阪城は、戦争と切っても切れない関係であることがわかります。
また昭和5~6年に入り、大阪城天守閣を復興させる工事についても写真付きで載っていて興味深い史料となっています。新しく完成した「大阪城公園(当時は大坂城新公園と書かれています)」の絵図もありますよ。
昭和7年の大阪城パノラマ写真を見ると、それほど公園に木がなかったのがわかります。また二ノ丸周辺に建物が多さかったのが見られます。
大阪城の地図が多いので、それを今と見比べているだけでも時間を忘れてしまいます。
テーマ展「描かれた大坂城・写された大阪城」
2008年のテーマ展「描かれた大坂城・写された大阪城」の図録。
江戸時代までの写真が無い時代は絵として、幕末から近世までの大阪城に関しては写真で紹介されています。
江戸時代以前は錦絵や古地図が中心です。幕末以後は戦争による空襲で壊れた大阪城の櫓、復興する大阪城天守閣の写真も豊富に掲載されています。
色々な時代の大坂城の絵図は面白く、複数載っているので、細かく見てしまいます。
テーマ展「古写真は語る・おおさか水辺の風景」
2006年のテーマ展「古写真は語る・おおさか水辺の風景」の図録。珍しく大阪城以外に、大阪の当時の街並みを古写真で紹介しています。
水の都と呼ばれているぐらい大阪市内は川が多いのですが、今よりもさらに川があったことがよくわかります。また今よりも木の橋が多く、その違いに驚かされます。
当時の大阪市内の様子をパノラマ写真にしています。今は無い北浜銀行や鴻池本店、大阪ホテルなどが写しだされています。
大阪市内の今と昔とを比較するのにとてもいい史料です。