大阪城

大阪城 重要文化財「千貫櫓」

大阪城「千貫櫓」

大阪城へ向かう正門と言えば大手門。そのすぐ左横に見えるのが多聞櫓と千貫櫓が見えてきます。今回は千貫櫓についてまとめてみました。

千貫櫓も江戸時代から現存している重要文化財の一つ、乾櫓と並ぶ最古の建造物です。広大な大手門から入場する時にぜひセットで見るようにしましょう。

大阪城「千貫櫓」の場所・地図、その歴史、由来についてご紹介します。

さらに詳しく

 

大阪城「千貫櫓」場所

大阪城「大手門」

大阪城の正門「大手門」に行くには、地下鉄「谷町四丁目駅」からが最寄駅になります。芝生広場があり、広大な外堀、そして上り坂の上がると大手門になります。

 

大阪城「千貫櫓」と「多聞櫓」

坂を上りながら左手の西外堀側を見ると、2つの櫓があります。右側が多聞櫓で、その左にあるのが千貫櫓です。

丁度その間に大坂城天守閣をチラッと確認することができます。

 

大阪城南外堀から見た千貫櫓、多聞櫓、大手門

大阪城の右にある南外堀から見ると、大手門を入ってすぐに多聞櫓があり、そこを出ると千貫櫓が見えてくるのがわかります。

 

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千貫櫓の歴史

大阪城「千貫櫓」

多聞櫓を越えて、千貫櫓の内側に行くと説明文がありました。

千貫櫓は大阪城の大手口を守る重要な隅櫓の一つです。西側と南側は堀に面し、大手門に向かう敵を側面から攻撃できます。

創建は徳川幕府により大坂城再築工事が開始された1620年(元和6年)。戦後の解体修理の時に、墨書で「元和六年九月十三日御柱立つ」と記された部材が見つかりました。

二ノ丸の北西部に位置する乾櫓と同様に大阪城最古の建造物で、どちらも工事責任者は茶人で有名な小堀遠州(こぼりえんしゅう)です。

面積は1階217.26㎡、2階162.95㎡、高さは13.2m。

 

(埋め立てられて)具体的な場所は不明ですが豊臣秀吉築造の大坂城にも千貫櫓はあり、またそれ以前の織田信長が大坂を領していた頃にも千貫櫓はありました。

織田信長がこの地にあった大坂(石山)本願寺を攻めた時に、一つの隅櫓からの横矢に悩まされ「千貫文の銭を出しても奪い取りたい櫓だ」と兵士たちの間で噂されたという逸話が残っています。

参考:千貫櫓の説明文を一部抜粋し要約

大阪城には現在、重要文化財が10か所あり、ほとんどが徳川幕府により大坂城再築工事の時のものになります。

その中でも乾櫓とこの千貫櫓が初期に建造されたため、大阪城最古の建造物になっています。

千貫櫓の由来

織田信長が石山合戦の時に語った「この櫓を落とした者には、千貫文の賞金が与えられるのでは」という話から、千貫櫓と呼ばれるようになりました。

それ以降、千貫櫓は石山本願寺、豊臣大坂城、徳川大坂城に引き継がれています。

 

千貫櫓の中から見る

大阪城西の丸庭園から見た千貫櫓

▲西の丸庭園から見た千貫櫓。ここから入り外堀からの外敵を狙い撃ちすることができます。

千貫櫓の中は、土橋を渡って入ってくる人々の様子がよくわかります。窓の下に小さな四角い部分があり、全部内側に蓋が開き、そこから鉄砲を撃てるようになっています。

建物の内側から見ると、侵入者を狙い撃ちしやすい位置に建っているのがよくわかります。

 

西の丸側の柱には熊本城主・加藤忠広の刻印がある

千貫櫓の内側は現在の西の丸庭園にあります。ここから内側を見ると、櫓を支えている石垣に◎の刻印が刻まれています。

これは加藤清正の家紋ですが、彼は既に死んでおり、当時の熊本城主・加藤忠広が担当しました。

大坂城再築工事の割普請(分担)で、この一角は加藤忠広が気づいた証である刻印を今でも見ることができます。

参考:大坂城天守閣学芸員・北川央氏談

 

図録から千貫櫓を確認

図録「大阪城の近代史」に明治時代の千貫櫓の写真が載っています。門に入る前は広い土地ですが、千貫櫓・多聞櫓・大手門は今と変わっていないのがわかります。

大手門は明治時代、大阪鎮台(後の第四師団司令部)の正門として使われていました。

 

大阪城「千貫櫓」地図・アクセス

大坂城「千貫櫓」地図

最寄駅は地下鉄谷町線・中央線「谷町四丁目駅」9番出口から。大阪府警本部、NHK大阪放送局、大阪歴史博物館の道を抜けると大阪城公園に入ります。

そこから東側を見ると大手門があり、その横に千貫櫓を確認することができます。

谷町線・京阪本線「天満橋駅」からは、西外堀を南側に行くと見ることができます。また、JR環状線「森ノ宮駅」と「大阪城公園駅」からは丁度反対側に位置するのでかなり、遠いですね。大阪城天守閣を見学した後に、大手門から出るという手もあります。

参考:「大阪城の重要文化財」10箇所

参考:「大阪城の史跡・名所」一覧

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